皆様に知っておいて欲しいこと |
2010年の3月に7頭、8月より10頭を、ブリーダー関連よりレスキューしております。
(シェルティ・レスキューが発足するまでに、関西と千葉でシェルティブリーダーの崩壊があり、たくさんのシェルティたちが苦しみより解放されました。)
ペットショップの中には「ショーブリーダーから仕入れている」ことをキャッチコピーのように書いているところがあります。
ショーブリーダーは真面目でまともだとでも言いたいのかと、首を傾げてしまいます。
もしもそうならば、それは間違った知識です。
ショーブリーダーにも、本当に情けないことにトップブリーダーとされる人の中にも、信じがたい繁殖や管理をしているところがいくつもあります。
それは私どもに通報があったり、相談があったり、別の犬種団体や時には公的機関からも情報が入ります。
中部地方の大変有名なシェルティブリーダーは、マール因子を持つ犬同士をも交配させました。
ブルーマール同士の組み合わせです。その結果として、生まれる子はダブルマールと呼ばれる、奇形児が高確率で発現する組み合わせです。
目が見えない・耳が聞こえない・色が真っ白である・体が弱い、その他多くのリスクを持つ犬が生まれるのです。
兄弟のすべてがダブルマールのホワイトシェルティになるとは限りませんが、どんなに美しい毛並みやプロポーションを持ち得たとしても、この子たちの全員がリスク因子を背負っているのです。
「こだま先生の診療日記」by https://web.archive.org/ (yahooブログ閉鎖により更新/2020/06)
(追記:↑このリンク先のシェルティは、私どもが証拠を確保している子とは別の子です。ただし、同じ犬舎と推定されています)
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クララ、いっしょに走ろう― 障がいをもった、白いシェルティ (ポプラ社ノンフィクションシリーズ)/今西 乃子 |
東京のあるシェルティブリーダーは、このような強引な組み合わせについてご自分のブログで肯定的な発言をされていました。 理想の犬を作るためには仕方のないこと・・・?遠回りをして不健康な因子を排除しつつ、理想の犬を作ることこそ、生命倫理を尊重した繁殖ではないでしょうか。 それが知性というものではありませんか?見栄優先で遠回りができないガツガツした根性は、言葉は悪いですがCH乞食とさえ言いたくなります。 最初の46頭からシェルティが作出されて100年。現在の日本では、CHのカードが欲しいばかりでちまちまと視野も狭く時間的歴史的認識も浅いブリーダーの、見栄っ張り合戦に成り果てているのでしょうか。
関西の有名なブリーダーの血統では、家族性皮膚筋炎が出ます。 説明もなくその血筋の子を家族に迎えた方が、悲しみにくれていらっしゃいました。 病気が出たから返品しますだなんて、言えますか?ブリーダーのあなたは、それが言える人に犬を譲ることが出来ますか? 金さえ払ってくれるなら、誰にでも譲りますか? このような血筋をショーのために残して何の説明もないこと自体、消費者あるいはシェルティを愛する人たちへの裏切りです。 経営者としてもブリーダーとしても二流以下ではないでしょうか。
また、関東のいくつかのシェルティブリーダーは、病気が出たり繁殖引退させた犬たち多数、数十頭から100頭単位で、半ば幽閉状態で飼い殺しにしているという情報が入ってきています。
ショードッグブリーダーが全員、真面目で誠実というのは大きな間違いです。
有名犬舎から買った子だから安心ということは決してありません。 あるひとつの傾向を固定するために、あえて血の濃い交配をすること、そのことを否定せず逆に仲間内でかばいあい黙認する、ショーブリーダーにはそういう面もあります。 その、近親交配のために、その代・次の代になって遺伝性疾病が発現することがままあります。
- よく「子犬の選び方」などの本に、こんなことは書いてありませんか?
- *歯を見てかみ合わせのきれいな子
- *皮膚に病気がなく被毛が整っている子
- これからはずれている子は、どうなってしまうのでしょうか。
2010年、東北から救助したアンディ(♂2歳 体重5kg )です。
鼻の皮膚は家族性皮膚筋炎が疑われています。
また、左犬歯が大きく外に向いています。
こういう子は「子犬の選び方」からはずれて、売れ残ってしまう子です。
そして子犬期を過ぎ、買い手もいなくなり、時にペットショップからブリーダーに返品されることがあります。
多くの犬を抱えすぎて、いくら子犬を販売しても、エサ代を賄えなくなります。
狂犬病予防注射の費用も賄えないブリーダーもいます。
当然、法的処罰の対象になります。
東北からのレスキューには、さらに深い問題があります。
私たちが救助に向かった相手は、もともとはショーにも出しているブリーダーAから払い下げという名で要らない犬を押し付けられた、ブリーダーBの犬舎へのレスキューです。
わかりますか? 日の当たる場所に繁殖犬を出しているブリーダーAが、いらなくなった犬たちをBに押し付けた、そのブリーダーBの崩壊です。
不幸中の幸いだったのは・・・このブリーダーBは犬を、シェルティを好きだったこと、生活を削ってなんとかこの子達を救いたいとしていたが、とうとう力が届かなくなり崩壊したということです。
現場でブリーダーBの相談にあたっていた方に聞いたところによりますと、Bは最大170頭あまりを抱え、一時は自殺まで考えていたとのことでした。
ショーに犬を出しているすべてのブリーダーに。
あなたたちはその犬種作出の、リーダーではないのですか?
それともCHはあなたがたの虚栄心を満たすだけのものですか?
襟を正してください。
仲間内の「見て見ぬふり」は、もうおやめください。
あなたがたが真にその犬種のトップブリーダーであろうとするなら、生命倫理を尊重し、消費者を裏切らない、シェルティ100年の歴史に恥じない犬を繁殖してください。
遺伝性疾患のキャリアであることを承知の上繁殖・販売するならば、あなたがたもまたパピーミル同様の悪徳ブリーダーです。
健康を無視して作った自分の理想の犬など、シェルティ100年そしてこれからの歴史にとっては、汚点でしかありません。
その犬舎のオーナーがいかに見栄っ張りであったかの証明でしかないからです。
恥ずべきことです。
これからシェルティを家族に迎えようとしているすべての方へ。
繰り返し申します。
ショードッグブリーダーのすべてが、真面目で信頼できるとは限りません。
念のためにお伝えしますが、生命倫理を尊重した繁殖を行い、本当に誠実に1頭1頭を愛しているブリーダーさんもちゃんといらっしゃいます。
ASSA(アメリカン・シェットランドシープドッグ・アソシエーション)のHPより、シェルティの遺伝病に関する情報ページをリンクします。 ASSA/health
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